- コラム
- 2025.11.04
【コラム #4】「賃金未払いは経営リスク」~未払賃金の発生とその代償とは? ~

賃金の未払いは、労働者にとって生活に直結する深刻な問題であると同時に、企業にとっても信用を揺るがす重大なリスクを伴います。未払いが発生する原因はさまざまですが、所定外労働や時間外労働に対する賃金が支払われない場合は、労働基準法違反となり、罰則の対象となる可能性があります。さらに、未払賃金が発覚すると会計上は負債とみなされ、問題が長期化すれば、予期せぬ資金流出や経営悪化に繋がることもあります。
特に中小企業では「少額だから」「勤怠管理が面倒だから」といった安易な判断が、後に大きなトラブルを招くことが少なくありません。労働時間の記録を正確に行い、勤務実態に応じた賃金計算を行うことが重要です。
今回のテーマに関するご相談事例です。
・所定労働時間6時間を超えて勤務したにもかかわらず、所定外・法定外労働分の賃金が支払われなかった
こうしたケースでは、労働基準法違反が疑われ、放置すれば、後に労働者から未払い分の請求を受ける可能性があります。その結果、労働者の離職や企業の評判低下に繋がるだけでなく、労働基準監督署から是正勧告を受けるリスクも生じます。
賃金の支払いは、単なる経理処理ではなく、企業と労働者の信頼関係と法令遵守の根幹です。未払いの疑いがあれば、速やかに事実関係を整理し、専門家の法的助言を受けることが不可欠です。
上記に当てはまる場合は、ぜひ北海道雇用労働相談センター(HECC)をご利用ください。
(執筆者: 背戸 美樹 相談員)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道雇用労働相談センター(HECC)では、月曜から金曜の9時~17時まで、弁護士・社労士が無料で相談に対応しております!
▼▼お問合せ・ご相談は、フリーダイヤルor相談フォームから▼▼▼
・フリーダイヤル :0120-500-470
・相談フォーム: https://hokkaido-elcc.mhlw.go.jp/contact/
※コラムの内容は掲載日現在の法律を前提としております。

